くいもの屋 わん

「くいもの屋わん」のコンセプトである100年前の"古民家"をイメージした店内。
和情緒のある落ち着いた雰囲気は、私たちのお客様へ対するおもてなしの心と、たくさんの職人達の手によって作られます。

「くいもの屋わん」1号店がオープンした当時、居酒屋と言えば“大衆の酒処”という風潮があり、仕切りのないテーブル席でワイワイと飲んで騒ぐというのが一般的でした。

しかし、「日常の中の美」を大切にし、お客様にゆっくりくつろいでいただき、お食事やお酒を楽しんでいただきたいという気持ちから、木造の内装・陶器の器・照度を落とした空間・笹や着物帯などの装飾まで徹底的にこだわった、和風個室居酒屋としてわんは生まれました。

【くいもの屋わん が出来るまで】

くいもの屋わんの内装で重要となっているのが「古木」。
産廃業者より、実際民家で使われていた古木の買い付けを行いその中から「くいもの屋わん」のイメージに合うものを厳選していきます。

手作業でひとつひとつ丁寧に釘抜きがされ、その後研磨作業により表面を滑らかにしていきます。
精製されたものを塗装し、それぞれのパーツが作られます。
制作現場では古木の風合いを大切にする事を常に心がけています。

その古木は、専門の大工職人達が心を込め組み立てていきます。
作業現場では、一本一本表情の違う木から、メインの柱となるもの、個室の入口や天井になるものなど、その場所に的したものを目利きし、そこから長さを調整し、丁寧に組み上げられていきます。
組み上がった木は再び研磨され、小さなささくれなどを徹底的に排除していきます。古民家の風合いを出す為、独自の色味に塗装し、木製の腰壁や床貼り装飾を施し、ようやく「くいもの屋わん」の内装が完成します。

「くいもの屋わん」を1店舗造るのに約200本から300本以上の古木を使用します。
木造家屋が少なくなって来ている昨今、古木は希少なものになってきました。
しかし廃材になる古木も手間と時間をかけて新たに命を吹き込めばすばらしい“もの造り”ができる事を「くいもの屋わん」はこれからも証明していきます。

最後に当社設計士からの想いです。

当初「くいもの屋わん」という業態は時代に合わせている訳でもなく、全く新しいコンセプトをもとに生まれたので、短命なものかと思われていました。
しかし、時代背景と上手くマッチして、個室居酒屋ブームの火付け役となり、お客様に支えられて今では約200店舗の大きな業態として成長しました。
大きくなっても、最初の1店舗を造るように、設計者の感性を大切にしその地域の特色を活かした常に新しい「くいもの屋わん」を発信していきたいと思っております。
掘りごたつや畳、にじり口など、日本の古き良き伝統を織り交ぜたくつろぎ空間をこれからもご提供していきたいと思います。

「おあがんなさい」
和の風情を感じ、ゆったりとした個室で心ゆくまでお楽しみください。

そして、
一品一品心を込めた和風創作料理をお楽しみください。

「くいもの屋わん」にお立ち寄りの際は、職人の魂がこもった味わいのある柱やテーブル、設計士が細部までこだわった店内や遊び心のある装飾等も、お食事と合わせて楽しんで頂けたら幸いです。