陶房はせがわ 栃木県芳賀郡益子町

益子焼特有の土のゴツゴツ感。これがわんの古民家風の内装によく合う。

陶房はせがわ

栃木県益子町、言わずと知れた益子焼の生産地。くいもの屋わんで、お通しサラダ等の器などを作っているのが、益子で窯を構えている陶房はせがわ 代表取締役 長谷川隆司さん。

自分の作った器が全国各地のお店で使ってもらえるのは自慢だという。器を作っていると簡単にいうが、長谷川さんの窯では、一つ一つの行程を少人数で手作業で作っているのだ。

作業場で話を聞くと、器の底の厚み、直接口に当たるフチなど、改良した点を教えてくれた。これまでの改良した回数を聞くと一桁とか二桁ではないので覚えていないと笑って言うが、こちらの要望に応えてよりよい物を提供してくれると思うと頭が下がる。

長谷川さんは、「自分が良いな、楽しいなと思えるものを作りたい」と言う。さらにプライベートで出かけてもタダでは帰らない。家族で鎌倉へ旅行した際にヒントを得たお地蔵さんの焼き物や、子供の運動会をみて作った鬼の組体操の焼き物を見せてくれ、ホントに楽しんで取り組んでいるのがわかる。

去年お父さんから窯の運営を引き継いだ。最初は忙しそうだから手伝うかという気持ちで窯に入って15年。聞くと長谷川家は、先々代よりも前から、益子で焼き物を焼いているというから陶芸をやるのは宿命だったのかもしれない。

陶房はせがわの焼き物の特徴は土のぬくもりと焼き色にある。その色は、“炭化”といい昔から益子でも焼かれていた手法を、先代が効率よく焼き上げ広めたものだ。これがくいもの屋わんの古民家風の内装に良く合う。

益子焼は、人間国宝の浜田庄司・島岡達三という陶芸家がいるが、これぞ益子の焼き物だというものがないという。これは他の生産地に比べ新しい人が入りやすい環境で、モダンな作りのものや益子にない土のものがあったりするものもその影響だ。

いろんなものを取り入れる長谷川さんのこと、そんな焼き物をみて自分でも作りたくならないのかと尋ねると、もちろん気になるし、ちょっとやってみたりもするが、やっぱりうちは“炭化”。“炭化”では誰にも負けないと言い切る。

今日も乾杯の席で長谷川さんの“誰にも負けない”グラスが掲げられ、場を盛り上げるために一役買ってくれている。

陶房はせがわ陶房はせがわ

導入店舗

  • くいもの屋わん/わん九州自慢/炉ばた情緒かっこ/千の庭/はっぴ

    くいもの屋わん/わん九州自慢/炉ばた情緒かっこ/千の庭/はっぴ

  • ビールゴブレット、刺身皿、焼き鳥皿、ステーキ皿、はしおき、間接照明、洗面ボール等。
    ※店舗により異なります。わんのビールゴブレットは一部店舗では「瑞浪焼」を使用しております。

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